低抵抗器測定用定電流発生機(100mA)

オーディオアンプを作成していると終段のエミッタ抵抗等で1Ω以下の物を使う機会があり、この抵抗を選別しようとしても持っているテスターでは計測できないという何とも言い難いモヤモヤ感がありました。計測するには四端子測定法を使えば良いというのは知っていたのですが、定電流源が必要で何となく後回しにしていたのを今回作成しました。

回路図はこちら。

constant_current_100ma_v4.png

手持ちのテスターで0.1~10Ωの範囲で0.001Ω単位で計測できる様にしたかったので100mAの定電流源です。5V電源を使用する事にして各定数を決めています。

C3とR5(とR7)でオペアンプの発振防止を形成。手持ちの関係でC3を1nFとしましたが、少し大きかったかな~と。でも信号を流すでもなく、電源が激しく動く訳でもないのでヨシとしました。R4はオペアンプの電圧→電流変換(ROHMのトランジスタのFAQの「■抵抗R1について」を参照)とQ1の発振防止とベース・エミッタ間電流の上限規制(CN1に抵抗付け忘れた時に100mA流そうとしちゃいます)で入れています。R7を10Ωにしたのは、そもそも1Ω以下が正確に測れないので作っている回路なのに1Ωの抵抗を使うなんて…ってなところからです。1%品にしてますが、一番重要な所なので一応選別はしています。

R6は測定範囲を0.1~10Ωとして5V電源を使用する事にしたので、Q1のトランジスタだけで余りの電力を消費させるのは可哀想…というか放熱の検討が必要になるので極力熱に強い部品(抵抗器)に分担してもらうように入れました。R2,R3,VR1で基準電圧を0.924~1.134Vの間で調整できるようにしています。VR1のオペアンプ側の端子をVR1の下側とショートさせているのはボリュームが万が一オープンになっても調整範囲内で被測定物に流れる電流が小さくなる方向に倒れる様にしました。C2は…おまじない……基準電圧の揺れ防止ですが、入れても入れなくてもというところでしょうか。

当初、トランジスタのベース・エミッタ間に並列に抵抗を入れようとしていたのですが、常にトランジスタをONにしている状態で使う目的なので、いらないと判断して取り除きました。

IMG_20170204_121048.jpg IMG_20170204_170135.jpg

回路が小規模なので、基板は秋月のDタイプのユニバーサル基板を使用しています。ケースはテイシン電機のTC-102(W55xD75xH20)がちょうど良いサイズだったので使いました。トランジスタは放熱するためにケースに取り付けています。

IMG_20170204_152507.jpg IMG_20170204_180809.jpg

R7の両端の電位差が1.0VになるようにVR1を調整して出来上がりです。
DCジャックとバナナジャックと基板がギリギリ収まってます。
電源SWは無し。使用する電源のコンセントが手元にあり、SWでON/OFFできるのでそれで代用します。

IMG_20170205_081941.jpg

試しにカラーコード表記で0.47Ω±5%の抵抗器を測定したところ、47.1mVとなったので 0.471Ω。ちゃんと100mA流れてるみたいです(厳密には少し少な目になっているハズですが)。

これで、1Ω以下の抵抗も選別できるようになったので、次のステップに移行できます。
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tag : 計測

KiCadを使ってみた。

今まで、回路図エディタのBSch3Vが気に入っていたのでその延長でCADソフトは Minimal Board Editor(MBE) を使っていた。MBEって結構自由度が高くてすごくいい感じで使い続けているのだけど、トラ技でKiCadが取り上げられているのを見てお試しで使ってみようと思い基板を作ってみました。

KiCadの使い方はググればいっぱい出てくるのでそっちに任せて…。自分が作ったのは簡単すぎず難しすぎず、実用性のある物として USB-UART 変換基板を作成することにしました。

6年前に秋月のキットとレベル変換ICを使って作った物をオリジナル基板にしただけなんですけどね。常々もう2つないし1つ欲しいと思っていたのでこれが最適かなと。

回路図はこんな感じです。

usb_uart_circuit_diagram.png

前回作成したのでは必ずリファレンス電圧を相手からもらう設計だったけど、5V, 3.3Vだけは自前で供給できるようにしました。その他の電圧の場合は相手からもらうということで。この改良をしたかったのも目的の1つだった訳です。

KiCadって結構MBEに似た思想と思える部分が多く少し好感触。いつの間にか手配線ですましてしまって自動配線機能を使わずじまいになってしもたです。この点は次の機会に使ってみることにする。

まー、初めて使うCADソフトで不慣れだったのと注意力が欠けていて2点やってしまいました。それは、mini-USBコネクタのパッドをリフロー用と思われる物を使ってしまって手はんだがやりずらくなった事と、隣り合う部品の番号を逆に配置してしまった事です(パターンは会っててシルクが間違っている)。

usb_mini_b.png usb_uart_cg_c9.png

基板発注はこれまた初めてのELECROW。いつもはFusionPCBだったけどなんとなく変えてみた。ELECROWで一番驚いたのは基板が出来上がって発送するときにできた基板の写真を送ってきた事。作成までちゃんとやったから後は配送業者の責任だよ的な意味合いなのかな?

基板が到着して、早速3枚作ってみました…本当は4枚だったのだけど、やはりmini-USBコネクタのところのはんだ付けが難しく、1枚失敗しちゃったんですね orz

動作確認もしてイッチョアガリ!

IMG_20160724_182215.jpg

tag : KiCad

OpenOCD MB9BF121対応版

久しぶりのblog更新となります。なんか、制欲(制作意欲)が湧かなくてアニメを見たり、小説を読んだりとフラフラとしておりました。

ずいぶん前になりますが、Cypress(Spansion)からFM3の32pinパッケージ品が出ていました。一般に手に入るようになったのは昨年末くらいだったでしょうか(Digi-Key)。少ピン品が欲しかったのでサクッと買ってしまったのが冒険の始まりに……まっ、いつものOpenOCDへ対応させる事になってしまったのです。

MB9BF121は少ピンになったので、JTAGではなくSWDで繋ぐ必要があります。OpenOCDではFDTIを使ったドングルでSWD接続できるようになったので、JTAGkey cloneで試してみました。JTAGkeyのコネクタ変換基板とMB9BF121の変換基板を作成しています。

RIMG0631.jpg RIMG0630.jpg
RIMG0629.jpg

MB9BF121に搭載されているFlashは今までのと書き込みシーケンスが異なっていたのと、CRトリミングデータが消されてしまう現象(仕様)となっていたのでチョイ変どころではない変更になってしまいました。

mb9bf121_flash_size.png

MB9BF121のFlashは上図の様に1セクタ=8Kbyteです。4byte毎にセクタが入れ替わるというヘンテコな仕様では無くなってます。また、最終セクタ(SA7)が4byte分少ないです。この4byteはというと…CRトリミングデータ用の領域に使われちゃってるんですね。それも、SA7をセクタイレースしたり、FlashをチップイレースするとCRトリミングデータも消えてくれるというステキな仕様です。なのでこのケースではイレース前にCRトリミングデータを読み出し、イレース後に書き込む処理を追加しました。

Flashへのデータ書き込みのシーケンスが大幅に変わったのでこれにも対応しました。FM3、FM4、FM0+シリーズは全てFlash書き込み時は2byteアクセスする必要があり、OpenOCDからは直接2byteアクセスが出来ない(1byteアクセスを2回行う)仕様なので、従来からFlash書き込みシーケンスはアドレス依存しないように記載したソースコードから機械語を生成してRAMに展開して書き込んでいるのですよね。なので今回同様に対応しました。この時、FM4対応で入った方法を参考にインプリしています。

これらの対応で、OpenOCDからの書き込みではCRトリミングデータを消すことなしにFlashへプログラムを書き込む事ができます。

openocd_mb9bf121_fll_write_cr.png

対応したOpenOCDとMB9BF121のプロトタイプは【物置】に置きました。
これでようやくスタートラインに立つことが出来ました。

tag : OpenOCD

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その5)

前回測定時に電源ノイズが多量に含まれている事が起因して出力に影響が出ている事が分かりました。そこでスイッチング電源のノイズを取り除く方法を色々と試したのですが、なかなか良い結果が出ず、また、回路が複雑になって今のケースには入らなくなるので根本から変える事にしました。スイッチング電源を違う品にするという以前もやったような事です。

今まで使ってたスイッチング電源は秋月のGF18-US1512-Tです。本アンプに繋いで電源を入れた状態での電源の出力(左)とインダクタ直後の波形(右)です。これを見るとインダクタが仕事をしていないように見えます。

SCRN0028.png SCRN0029.png

次に新たに購入した電源、秋月のNP12-US1508です。電源の出力(左)とインダクタ直後の波形(右)です。この電源だとスパイクノイズの出方がその名の通りスパイク状で出現する間隔も一定(10μs)です。インダクタの効果は…少しあるでしょうか? こうなってくるとインダクタの性能が気になります……が、選ぶとしてどういった所に注目して購入すればいいのか分からない(理解していない)のでこの点に関しては保留にしておきます。使っているのはサガミエレクのパワーインダクター 7313NC-331K-RA です。電圧降下はあるので短絡はしてないと思います。

SCRN0031.png SCRN0030.png

後者電源(NP12-US1508)を使った時の特性を計測したところ、安定化電源を使用した時と遜色無い特性を示していたのと、視聴しても差が分からなかったので後者スイッチング電源で良いかな、としました。

smw4_cross_talk_sw2.png  smw4_distortion_sw2.png

出てくる音ですが、素直です。Part3より全段差動PP寄りだけどどちらにも無い傾向もあり、最初聞いたときは困惑しましたが、聞き込んでいるとこれはこれで有りだなと思わせる音色です。あわよくば、全般的にもう少し厚みが欲しい所ですが、そこまで言うとミニワッターの領域を超えてしまうかと思います。初めてbass boostを付けましたが、こっちは自分には合いませんでした。使用しているスピーカとかにも依存するのだと思います。実使用者(妻)が低音重視なので、好むのかもです。何事もなく、嫁入りできるかな?

tag : TRminiWatterPart4

tag : ぺるけ

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その4)

ケースの塗装が出来たので、全てを組み込んで特性の計測をやってみました。

RIMG0623.jpg

周波数特性とL,RchそれぞれのBass Boostとの比較です。

frequency_response_LR.png

frequency_response_L_LBB.png

frequency_response_R_RBB.png

次に同じ機材で計測できるクロストークを測定しました。

cross_talk_NG.png

んっ??
何か変です。平坦なのもそうですが、-50dBって…。それに電子電圧計の動きも変です。これは…ノイズが多く乗っている感じです(残留雑音 2.6mV)。電源がスイッチング電源なので多いのかと思ったのですが、ぺるけさんの実験では電源部分にいれた330μHのインダクタが結構除去してくれるとの事でしたし…。疑惑を解明すべく安定化電源を繋いでみたところ、何と残留雑音が 50μVまで下がりました!! この状態でクロストークを計測すると、ポイグラフが得られました。

cross_talk_stabilized_power_supply.png

作成時に数々のチョンボをしてしまい、インダクタが焼き切れて内部短絡しているとか、そもそも今回使用したスイッチング電源がものすごいリプルを含んでいるとか…、考えると切りがないです。

さてさてどうしたものか……。
インダクタを入れ替えるのと、外部にフィルタを増設するのとの両面で追い込もうかな。

tag : TRminiWatterPart4

tag : ぺるけ

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