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トランス式 USB-DAC LCフィルタ版 その3

その2 ではトランスの2次側に 12kΩ の抵抗を繋いでいました(後続のプリアンプの入力抵抗が 50kΩ のボリュームになるので、合成抵抗が 10kΩ くらいになります)。が、E24系列では 13kΩ を繋いだ方がより 10kΩ に近づくので、13kΩ で再度計測してみました。

combined_resistance.png

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_0_VR2_820_R_13k_freq.png LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_0_VR2_820_R_13k_dist.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=13kΩ

周波数特性も雑音歪率もほとんど変わりませんでした。なので 13kΩ にした状態でよしとし、前に作成した トランス式 USB-DAC CRフィルタ版 の中身をごっそりと入れ替えることにしました。配線とかコネクタ、LEDはそのままにして、USB-DAC基板とトランス周りの基板を入れ替えました。

RIMG0608.jpg RIMG0607.jpg

音だし確認をしてみたところ、以前とは比べものにならないほどクリアになった気がします。低音部分も癖が無くなりました。まっ、USB-DACも取り替えてしまっているので電解コンデンサ部分がまだなじんでないのかもしれないです。

以前使用していたトランス(TPAS-2S)はもう1台USB-DACを作る必要があるので、そちらに回すことにします。

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tag : DAC

tag : ぺるけ

トランス式 USB-DAC LCフィルタ版 その2

その1で計測した周波数特性ですが、6Hz付近がポッコリと膨らんでいます。入力波形の振幅を下げるとポッコリがなくなるかも…という話がありましたので、-6dBの波形を取ってみましたが、今度は20Hz以下で徐々に上昇していくというとんでもない波形になってきました。

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_820_R_12k_02_freq.png

周波数特性を計測するときに使用している電子電圧計はテクシオ・テクノロジーのGVT-417Bで周波数応答が20Hz~200kHz:±3%、10Hz~1MHz:±10% となっています。なので、20Hz以下って全然当てにならなさそうなんですね。こりゃまいった…です。なだらかに落ちていってくれているとあまり気にしなかったのですが、ポッコリと出っ張っていたり、上昇していったりなのでこの部分を正確に知りたくなってきました。

そこで白羽の矢が刺さったのがデジタルオシロスコープです。岩通のDS-5354で500MHz,2GS/sと高速サンプリングが可能です。タイ米を叩きましたから…。このオシロの補助機能でRMSを出してみると、-6dBFSではフラットな特性が続いている事が分かりました。それと次のように周波数が低くなってくると妙な歪み方をしている事が分かりました。

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_7Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 7Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_6Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 6Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_5Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 5Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_4Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 4Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_3Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 3Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_2Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 2Hz

LC_Filter_L2_7mH_C0012μF_R820_R_12k_1Hz
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ, 1Hz

AKI-DACのC5,C6でHPFが形成されているのは周波数が低くなるにつれて振幅が小さくなっている事から分かるのですが、ここまで波形が歪むとは思ってもいませんでした。


低周波数での歪みの事はさておき、テスト治具のL1,C1,VR1,VR2を変更した時の波形を計測してみました(いくつかはオシロの存在に気がつく前に測定した結果です)。L,Cの選定は共振周波数を計算して適度に組み合わせています。

LFP_resonance_frequency.png

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_0_VR2_820_R_12k_freq.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_5_6_VR2_820_R_12k_freq.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=5.6Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_680_R_12k_freq.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=10Ω, VR2=680Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_820_R_12k_02_freq.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=10Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_3_3mH_C1_001uF_VR1_0_VR2_750_R_12k_freq.png
L1=3.3mH, C1=0.01μF, VR1=0Ω, VR2=750Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_3_3mH_C1_001uF_VR1_0_VR2_820_R_12k_freq.png
L1=3.3mH, C1=0.01μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ

LC_Filter_L1_3_3mH_C1_8200pF_VR1_0_VR2_820_R_12k_freq.png
L1=3.3mH, C1=8200pF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩ

ここから分かったのは、L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR2=820Ω の時にかなり良い特性を引き出す事ができるという点です。VR2の値を変化させると右肩の鋭さが変わってきます。L1,C1を変化させるとLPFの鋭さが変わってくるのか全体の傾向が変化します。VR1 の値は周波数特性に関してはあまり関係ないみたいです。ただし、雑音歪率に影響していそうです。

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_0_VR2_820_R_12k_dist.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12KΩ

LC_Filter_L1_2_7mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_820_R_12k_dist.png
L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=10Ω, VR2=820Ω, R1=12KΩ

若干ではありますが、VR1=0Ωの方が雑音歪率が良いです。
ここまでの計測結果から、L1=2.7mH, C1=0.012μF, VR1=0Ω, VR2=820Ω, R1=12kΩに設定すると良い特性が得られそうです。ただ、NIHON KOHDEN TKD-T-2(600Ω:10kΩ)は2次側が10kΩであり、私はその後続に50kΩのボリュームを付ける事になる事から、R1=12kΩとするより、R1=13kΩとする方が合成抵抗が10kΩに近づきます。手持ちに13kΩが無かったので今回は試せていませんが、調達して計測してみようと思います。

tag : DAC

tag : ぺるけ

トランス式 USB-DAC LCフィルタ版 その1

以前作成したトランス式USB-DACだが、元となったぺるけさんのHPでLFPをCRフィルタからLCフィルタに変更したら性能がかなり向上したとの情報が入って来ました。ただし現段階(2014/10/19)では記事が改訂中のようです。何気に本日付けで定数も落ち着いたとの情報も記載されていましたが…。そこは見なかった事にして…。

掲示板上では少し前からLCフィルタにすると向上するとの記載とまだ実験途中の定数が提示されていました。その時に使用されていたコイル (千石電商で販売していた2.2mH/18Ω LHL06NB222J) はあっという間に売り切れてしまいました。ぺるけ効果は絶大です。そんな中、掲示板の方へ特殊電機株式会社なる所が似たようなコイルを販売しているとの書き込みがありました。コイルのDCR(直流抵抗)は8Ω前後と少々低いですが、抵抗成分であれば抵抗器を直列に繋いでやればいい話です。それにこの会社は Web Shop もやっていて、連続した値の物を買えるので実験する人にとっては非常に助かる存在です。秋葉原で売っているのはピンポイントな値の物しかないので、実験材料を買うのにはちょっといただけない状況でしたから。このような店(会社)を見逃す手はありません。何種類か購入して実験してみることにしました。

実験回路はおんにょさんのblogを参考に作成しました。抵抗を測定する時にSWを使って回路から切り離すって発想が無かったので非常に参考になりました。L側の抵抗はボリュームの値だけでなく、コイルを含めた抵抗値を測れるようにしてみました。

LC_filter_test.png RIMG0602.jpg

この回路を使って計測してみます。
トランスは以前ヤフオクで購入したNIHON KOHDEN TKD-T-2(600Ω:10kΩ)です。

RIMG0601.jpg

AKI-DACのR-chに作成した基板を取り付け、トランス、次段入力抵抗(ボリューム 50kΩ)を取り付けています。出力側には12kΩの抵抗を入れ、次段入力抵抗との合成で役10kΩになるようにしています。まずはぺるけさんの作例を参考に L1=2.2mH, C1=0.012μF を取り付けました。下に敷いている青い板はアルミ板です。これをGNDと繋げて外部からのノイズを低減しています。

VR1,VR2を変えると周波数特性が変化したり、歪率が変化したりして面白いのですが、変更出来る箇所が多くかつ、計測に時間がかかるので、大変な作業です。まだまだ最適値ではありませんが、VR1=10Ω(コイルと合わせて18Ω), VR2=820Ωにしたところ、次の特性が得られました。

LC_Filter_L1_2_2mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_820_freq.png LC_Filter_L1_2_2mH_C1_0012uF_VR1_10_VR2_820_dist.png

雑音歪率がメチャ低いです。驚きです。
まだ周波数特性で10Hz以下に膨らみがあるので、もっと追い込めそうです。

tag : DAC

tag : ぺるけ

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