トランジスタ式ミニワッターPart4 (その2)

またまた大ポカをやってしまいました。
この話は後半で。

前回で電源部の作成が出来ましたのでいよいよアンプ部の作成です。アンプ部で先ずやる事は「銅線を可能な限り先に配線しておく事」です。他の部品を半田付けしつつ銅線を這わそうとするととてつもなく苦労すると思います。ただし、配線しても半田付けする所とまだしてはいけない所をちゃんと吟味しないと部品を取り付けようとしたら半田で穴が埋まってたって事になりかねないです。ということで神経をすり減らしつつ銅線を配線です(写真取り忘れました…)。この時にリードベンダーを使うと作業が少し楽になります。

4a6bndj5.jpg

銅線の配線が終わったら、片方のch分を作成。そして指定箇所の電圧チェックです。

IMG_20150704_094256.jpg

残りのch分を作成して各所の電圧チェックをしてアンプ部は完成………の予定でしたが、そうは問屋が卸してくれませんでした。何とGND基準で0.68Ωの抵抗のトランジスタ側の電圧が本来は1V未満のところ1.2V位ありました。そして、基準としていた仮想GNDの電圧も電源のマイナス側基準で+11V位になってました。ココは電源部のみを作成した時に最終的に+7.4Vになっていた所です。まるで電源部ごと振り出しに戻った感じになってしまいました。この事実を知った時、速攻電源を切りました。

この状態になったら先ず疑うべきは半田不良です。半田付けしていない所、半田が付いてそうで付いていない所、半田ブリッジしてしまっている所などが無いかをルーペで入念に確認しました。また、見えないところで繋がっていたり逆に繋がっていなかったりしないかをテスターを使って導通確認もしました。が、何処もしっかりしてました。

そんなこんなで途方にくれていた時思い出したことが1つ有りました。電源ONして異常電圧を検知する前に各トランジスタを指で触って温度の様子を確かめていた時、片方のchの2SA1931が2SC4881に比べて熱かったのです。というか今から思い返せば2SC4881が冷たかった気がします。

この事を思い出し、もう全てがパーになることを覚悟して電源を入れてみることにしました。ただし、異常だった方のchの終段の2SA1931/2SC4881を取り外した状態でです。これらを取り外せば大電流がドッカンと流れる所はそう無い事を見越しての挑戦です。電源ONして先ずは仮想GNDの電圧を測ってみるとマイナス側基準で+7.4Vになってるではありませんか! この隙にと各所の電圧を測定した所、(今は取り外している)2SC4881のベース電圧となる部分が仮想GND基準で+5Vもありました。ここは本来1V未満になるはずです。これが分かった時点で電源OFF。しばし熟考です。

5Vも電圧があるというのが事実なので、そこから遡ると2段目のトランジスタ(2SA1680)が暴走している? そうでないとしたら……初段の差動バランスが著しく狂ってる? と、ココで妙な違和感が。初段のバランスが狂っているとしてその原因は…とたどると、出力段からのフィードバックがかかる方のFETのゲート電圧が固定されていない可能性が出てきました。今更重要な見落としに気がつきました。Bass Boostを解除する為の配線をしていませんでした。ぺるけさんが記載されているところでいう "BB" のポイントです。

15v-p4-pattern2_bb.jpg

このポイントはあまり深く考えずにケースに入れる直前に配線しようと決めてしまってました。ですが、この部分を配線…少なくともこの部分に繋がる銅線を半田付けしておかないとFETの入力電位が固定されず宙ぶらりんの状態になります。そうなるとどんな挙動をしてもおかしくはないです。早速この部分を半田付けして、まだ終段トランジスタは外した状態で電源ONしてみました。すると、+5Vあった所の電圧も1.5V位になってます(正確な値は記録していませんでした…)。そこで電源をOFFにして終段のトランジスタを半田付けし、再び電源ONしてみたところ2SC4881のベース電圧は正常値内に、仮想GNDもマイナス側基準で+7.4Vになっていました。簡単ながら可能な限りチェックできる所の電圧を計測しましたが、正常値と言える範囲に収まっていました。

RIMG0617.jpg

原因となっていた…取り付けを後回しにしていた配線は緑の線です。

ここまできたら、計測用にと取り付けていたダミーロード代わりの8Ωの抵抗を外してスピーカを繋ぎ電源ON……最初に少しスピーカがポコッと鳴りましたがそれ以外は問題なさそうなので、入力にポータブルCDから音楽信号をいれてみるとスピーカから曲が流れてきました。音が出ると少し安心してしまいます。が、しっかりと計測していない状態では見落としている異常があるかもしれないので早々に電源OFF。後は各電圧を詳細に測り異常が無いことを確かめ、ケースに入れてから楽しむことにします。

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tag : ぺるけ

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その1)

以前Part3を作成した後、ぺるけさんがその上を行くPart4を作成され公開ました。作ろう作ろうと思っていて部品は集めてはいたのですが、なかなか作成までは進めずようやく手を出し始めました。

今回はタカス基板を使われていて少し面白そうだな~と思ったのが甘かったです。何がというとタカス基板に慣れていないので回路図と実装図を見比べるのが大変なのと、実際に配線する時に自分は今どの辺りを実装しているのか訳が分からず頭がこんがらがったのです。

そんなこんなで、初めてと言っても過言ではない大失敗をしました。何と、電解コンデンサの極性を間違えて取り付け電源部の確認をするために電源を入れてしまったのです。約±7.5Vとなるところが、+8.138V, -6.631Vと「約」ではないくらいかけ離れてしまいました。そうこうしているうちにその電圧さえも変化していくのです。とりあえず電源をOFFにしてショートしいるところがないか、付け忘れている所はないかと確認しましたが原因分からずでした。

何回か電源を入れて確認していてふと気がつくと、電解コンデンサの頭が丸くなっている事に気がつきました。このときは焦りました。速攻電源を落として心を落ち着かせるべくボーっとしてしまいました。

IMG_20150701_175807.jpg

この時点では原因に気がついていません。電解コンデンサの1つは机からかなりの勢いで落ちていましたのでそれが原因なのかと疑ってみたり、2SC3964が手持ちに無く2SC3422ならあったのでそれを使いましたが、hFE=167と低い値のを使ったのが原因だったのではと疑ってみたりしました。明らかに変であったのは2SC3422のベース電圧を作り出す為の分圧抵抗の部分でここの値が既に+7.25V, -7.55Vとなっていました(ベース端子基準)。約14.8Vを2.2kΩと2.7kΩでの分圧なので明らかに変です。全てがパーになっても良いと覚悟を決めて2SC3422を外した状態で抵抗端の電圧を計測すると、+8.13, -6.63Vとなるではないですか。考えられるのは…2SC3422のIcが膨大に流れている事か? 何て考えてみたりして。順番的には電解コンデンサの頭が丸くなっているのを発見したのが最後だったので、電解コンデンサがショートしている可能性を一番疑い、その日は作業取りやめとしました。

後日(本日)替えの電解コンデンサを購入して来て、今で付けたのと総入れ替えをしようとした所、6個中4個も極性を間違えて取り付けていた事に気がつきました。やっちまったな~、です。コンデンサ破壊が最有力原因となりました。と言う事で、念の為に逆付けしていないコンデンサも入れ替えて測定した所、ほぼ7.5Vとなりました。電解コンデンサを購入するときにトランジスタも2SD1694というhFEが高いのをついでに購入したのでこれを使いました。お値段的に2SC3964の半額弱位で、でもhFEは実測560で、hFE-Ic特性もかなりフラットだったのが購入の決め手でした(これで完全コピーでは無くなりました)。

RIMG0615.jpg

週末にでも続きをしようと思います。

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トランジスタ式ミニワッターPart3 諸特性

ひょんな事からトランジスタ式ミニワッタ-Part3を2台(1台目2台目)作ってしまいました。1台目は出力段の発熱が気になり、バイアスをかけるダイオードと出力段のトランジスタをエポキシ系接着剤でくっつけて強い熱結合としました。

強い熱結合によって、出力段は熱々にはならなくなりましたが、音的には不利な状況に置かれているというのは理論的にも成り立っています。1号機は音を犠牲にしても優先したいと思った事があったのであえてこうしたのですが。

少し間が開いてしまいましたが、2台の諸特性を計測しました。
比較する為に、同じ日のだいたい同じ周囲温度(28.4℃)での計測結果です。


周波数特性(0dB = 1V、左:1号機、右:2号機)
audio_transistor_mini_watter_part3_no1_frequency.png audio_transistor_mini_watter_part3_no2_frequency.png

歪み率(左:1号機、右:2号機)
audio_transistor_mini_watter_part3_no1_distortion.png audio_transistor_mini_watter_part3_no2_distortion.png

クロストーク(他chに1V出力時、左:1号機、右:2号機)
audio_transistor_mini_watter_part3_no1_cross_talk.png audio_transistor_mini_watter_part3_no2_cross_talk.png

最も違いが出たのはクロストークですが、これは器の大きさが関連していると思われます。といっても、違いがあるのは高域で、低域は同じです。クロストークに関してはぺるけさんが原因を書かれています。

熱結合の差という意味では、歪み率の違いになりますが、上図ではパッと見た感じではほぼ一緒ですが、2号機の方が若干良くなっています。見比べるのが大変なくらい若干なので、アニメーションGIFにしてみました。クロストークの件もあり、単純な聞き比べで歪み率の違いを比較するのは不可能です。試しに同じ曲を同じ部屋の同じスピーカから鳴らしてみましたが、違いは分かりませんでした。

短期間にほとんどど同じ構成のアンプを2台作り、諸特性を比較すると色々と面白い発見があります。なかなか良い経験になりました。


因みに、始めクロストークを計測する時に、2号機が1号機に対して異常に悪い結果を示ししていました(1kHzで-80dBだったのが、-70dBくらいになってました)。これはおかしいと色々と探っているうちに、左右の入力をGNDに落としてもこの差が出ている事から、電源を疑ったところ、ビンゴだったようです。クロストークの計測の時だけスイッチング電源を違う物で計測していました。両方秋月のスイッチング電源ですが、前者が NP12-1S1210 で後者(スイッチングノイズが多い方)が GF18-US1215T です。

左:GF18-US1215T、右:NP12-1S1210
RIMG0483.jpg

NP12-1S1210 はたまたま手元に2個あったので、両方計測してみましたが、同じ値を示しました。こんな所に落とし穴があったとは…と思いましたが、同時にアンプの特性を調べておいてよかったとヒシと思いました。

tag : トランジスタ式ミニワッター

トランジスタ式ミニワッターPart3 2台目

夏です。そう夏なんです。

いつもの真空管アンプ(全段差動PP 終段E34L)を使うとどうしても発熱量が多く、部屋を暖めてしまいます。冷房入れて扇風機回して真空管アンプで音楽を聞く…。矛盾している。追い打ちをかけるように、妻から「真空管アンプって音は良いけど暑くなるね」と言われてしまいました。やはりそうですよね。E34Lなんてヒータだけで1本あたり9.45W。これを4本使っているからこの時点で37.8Wにもなるんです。

そこで、夏用のアンプを作る事にしました。と言っても、既に夏に片足を突っ込んだ6月初旬の事だったのでそこから回路を考えて部品集めて作る…なんてしてたらあっという間に秋になってしまいます。なので、以前作ったトランジスタ式ミニワッターPart3(台所用)を居間用にもう1台作る事にしました。

部品リストも手元に…PCに保存してあり、秋葉原で部品を購入して作り上げました。1度作っているので(しかも2ヶ月前に)、特記する様な事もなく作成完了しました。

RIMG0476.jpg  RIMG0477.jpg
 
RIMG0478.jpg

中身はスカスカです。これは真空管アンプの下を有効活用したかったので、大きく頑丈なケース(奥澤のO-40)を使った故なのです。真空管アンプが3.5kgくらい(4kg?)あるので、なかなかこのスペースを使う機会がなかったんですね。とにかく作成の期間を優先にしたので、ケースは購入時そのままのアルミ丸出し状態です。

RIMG0480.jpg

今回は前回みたいな終段のトランジスタとダイオードの熱結合をしていません。同一空間にあるというゆる~い結合です。台所と違い居間の場合、大きめの音を出す事が多く、人用に冷房も入れるのと夏用としているので温度差も台所ほどもないというのが上げられます。

RIMG0479.jpg

熱結合の差でというか、アイドリング電流の差で、同じ部品を使っていてもA級領域に違いがあります。同じ条件下でこの2台の特性を計測して比較したいと思います。

tag : トランジスタ式ミニワッター

トランジスタ式ミニワッターPart3 作成(その3)

ケースの加工をしました。ケースに塗装をしたかったので、オリジナルのケースとは異なり、奥澤のO-29(250x100x50x1.0)を使用しました。実はこのケースだと平ラグを取り付ける位置が上側になり、ネジが露出するのですがそれを承知での選択です。貼り付け式ボスを使うって手もありますがそれよりもネジで止めているという心の安心感を優先しています。

え~、ケースの加工・塗装中の写真を録り忘れたのでいきなり塗装完了品です。色は使用者(妻)の要望で白にしています。1つ穴が多いのは…ご愛敬と言うことで。塗装はヤスリがけをした後、メタルプライマー、アサヒペン 高耐久ラッカースプレー(白)、同(クリヤ)を順に吹き付けています。

RIMG0457.jpg

ケースが出来たので、各部品を取り付け、接続しました。

RIMG0463.jpg RIMG0460.jpg

平ラグの取り付け位置がオリジナルと上下反転するので、配線のしやすさから左右も入れ替えました。そこで一番影響を受けたのがリレーです。引き出し線を長くして反対側へ配置することにしました。終段部分は熱結合させるのと配線のしやすさから配置を変更しています。穴を1つずらしただけですが。

RIMG0461.jpg RIMG0462.jpg

外観はこんな感じです。今は純白ですが、そのうちデコられるんだろうな…。

RIMG0459.jpg RIMG0458.jpg

各部の電圧値も正常値と言える範囲で、出力に関しては無調整(多回転ボリュームは購入時のままで、ほぼ真ん中)で1.6mVでした。長時間通電してケース内温度が安定してからの調整をしてから諸特性を計測しようと思います。

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