OpenOCD MB9BF121対応版

久しぶりのblog更新となります。なんか、制欲(制作意欲)が湧かなくてアニメを見たり、小説を読んだりとフラフラとしておりました。

ずいぶん前になりますが、Cypress(Spansion)からFM3の32pinパッケージ品が出ていました。一般に手に入るようになったのは昨年末くらいだったでしょうか(Digi-Key)。少ピン品が欲しかったのでサクッと買ってしまったのが冒険の始まりに……まっ、いつものOpenOCDへ対応させる事になってしまったのです。

MB9BF121は少ピンになったので、JTAGではなくSWDで繋ぐ必要があります。OpenOCDではFDTIを使ったドングルでSWD接続できるようになったので、JTAGkey cloneで試してみました。JTAGkeyのコネクタ変換基板とMB9BF121の変換基板を作成しています。

RIMG0631.jpg RIMG0630.jpg
RIMG0629.jpg

MB9BF121に搭載されているFlashは今までのと書き込みシーケンスが異なっていたのと、CRトリミングデータが消されてしまう現象(仕様)となっていたのでチョイ変どころではない変更になってしまいました。

mb9bf121_flash_size.png

MB9BF121のFlashは上図の様に1セクタ=8Kbyteです。4byte毎にセクタが入れ替わるというヘンテコな仕様では無くなってます。また、最終セクタ(SA7)が4byte分少ないです。この4byteはというと…CRトリミングデータ用の領域に使われちゃってるんですね。それも、SA7をセクタイレースしたり、FlashをチップイレースするとCRトリミングデータも消えてくれるというステキな仕様です。なのでこのケースではイレース前にCRトリミングデータを読み出し、イレース後に書き込む処理を追加しました。

Flashへのデータ書き込みのシーケンスが大幅に変わったのでこれにも対応しました。FM3、FM4、FM0+シリーズは全てFlash書き込み時は2byteアクセスする必要があり、OpenOCDからは直接2byteアクセスが出来ない(1byteアクセスを2回行う)仕様なので、従来からFlash書き込みシーケンスはアドレス依存しないように記載したソースコードから機械語を生成してRAMに展開して書き込んでいるのですよね。なので今回同様に対応しました。この時、FM4対応で入った方法を参考にインプリしています。

これらの対応で、OpenOCDからの書き込みではCRトリミングデータを消すことなしにFlashへプログラムを書き込む事ができます。

openocd_mb9bf121_fll_write_cr.png

対応したOpenOCDとMB9BF121のプロトタイプは【物置】に置きました。
これでようやくスタートラインに立つことが出来ました。

tag : OpenOCD

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その5)

前回測定時に電源ノイズが多量に含まれている事が起因して出力に影響が出ている事が分かりました。そこでスイッチング電源のノイズを取り除く方法を色々と試したのですが、なかなか良い結果が出ず、また、回路が複雑になって今のケースには入らなくなるので根本から変える事にしました。スイッチング電源を違う品にするという以前もやったような事です。

今まで使ってたスイッチング電源は秋月のGF18-US1512-Tです。本アンプに繋いで電源を入れた状態での電源の出力(左)とインダクタ直後の波形(右)です。これを見るとインダクタが仕事をしていないように見えます。

SCRN0028.png SCRN0029.png

次に新たに購入した電源、秋月のNP12-US1508です。電源の出力(左)とインダクタ直後の波形(右)です。この電源だとスパイクノイズの出方がその名の通りスパイク状で出現する間隔も一定(10μs)です。インダクタの効果は…少しあるでしょうか? こうなってくるとインダクタの性能が気になります……が、選ぶとしてどういった所に注目して購入すればいいのか分からない(理解していない)のでこの点に関しては保留にしておきます。使っているのはサガミエレクのパワーインダクター 7313NC-331K-RA です。電圧降下はあるので短絡はしてないと思います。

SCRN0031.png SCRN0030.png

後者電源(NP12-US1508)を使った時の特性を計測したところ、安定化電源を使用した時と遜色無い特性を示していたのと、視聴しても差が分からなかったので後者スイッチング電源で良いかな、としました。

smw4_cross_talk_sw2.png  smw4_distortion_sw2.png

出てくる音ですが、素直です。Part3より全段差動PP寄りだけどどちらにも無い傾向もあり、最初聞いたときは困惑しましたが、聞き込んでいるとこれはこれで有りだなと思わせる音色です。あわよくば、全般的にもう少し厚みが欲しい所ですが、そこまで言うとミニワッターの領域を超えてしまうかと思います。初めてbass boostを付けましたが、こっちは自分には合いませんでした。使用しているスピーカとかにも依存するのだと思います。実使用者(妻)が低音重視なので、好むのかもです。何事もなく、嫁入りできるかな?

tag : TRminiWatterPart4

tag : ぺるけ

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その4)

ケースの塗装が出来たので、全てを組み込んで特性の計測をやってみました。

RIMG0623.jpg

周波数特性とL,RchそれぞれのBass Boostとの比較です。

frequency_response_LR.png

frequency_response_L_LBB.png

frequency_response_R_RBB.png

次に同じ機材で計測できるクロストークを測定しました。

cross_talk_NG.png

んっ??
何か変です。平坦なのもそうですが、-50dBって…。それに電子電圧計の動きも変です。これは…ノイズが多く乗っている感じです(残留雑音 2.6mV)。電源がスイッチング電源なので多いのかと思ったのですが、ぺるけさんの実験では電源部分にいれた330μHのインダクタが結構除去してくれるとの事でしたし…。疑惑を解明すべく安定化電源を繋いでみたところ、何と残留雑音が 50μVまで下がりました!! この状態でクロストークを計測すると、ポイグラフが得られました。

cross_talk_stabilized_power_supply.png

作成時に数々のチョンボをしてしまい、インダクタが焼き切れて内部短絡しているとか、そもそも今回使用したスイッチング電源がものすごいリプルを含んでいるとか…、考えると切りがないです。

さてさてどうしたものか……。
インダクタを入れ替えるのと、外部にフィルタを増設するのとの両面で追い込もうかな。

tag : TRminiWatterPart4

tag : ぺるけ

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その3)

基板側は各所の電圧を計測してOKになったので、ケースを用意することにしました。今回のケースもPart3の時に使用した奥澤のオリジナルケース O-29(250x100x50x1.0)と底板用のアルミ板を使用しました。

RIMG0618.jpg

基板はいつものごとく宙づりにする事にして穴開け加工を済ませました。使用者が妻の予定なので、塗装無しでは許してくれません。なので塗装します。色は使用者の意向を100%取り入れてアイボリーになりました。

アルミにしっかりと塗れるように耐水紙やすり#240で荒削りした後、#400で研磨します。中性洗剤で表面の油等を落として乾燥させ、メタルプライマー(非鉄金属用下塗り)を塗り、その上にラッカースプレー(アイボリー)を塗り、最後にラッカースプレー(クリア)で多少の強度上げをしました。

今日は台風の合間の極暑真夏日だったので塗装は比較的短時間で出来ました。が、自分も外にずっといたのでこんがりと焼けてしまいました。

RIMG0619.jpg

今回は塗装の最後の最後の1吹きでミスをおかしてしまいました。空き缶で底上げして塗装していたのですが、方向を変えようとした時にコテッて転かしてしまって表面にシワというか痕が出来てしまいました。この段階に来てそりゃないでしょ~です。修復は不可能なので作業は継続して仕上げました。

RIMG0620.jpg

使用者に見せた所、「別に気にしない。それよりも音の方がだいじ」と逆にハードルを上げられてしまいました。

tag : TRminiWatterPart4

tag : ぺるけ

トランジスタ式ミニワッターPart4 (その2)

またまた大ポカをやってしまいました。
この話は後半で。

前回で電源部の作成が出来ましたのでいよいよアンプ部の作成です。アンプ部で先ずやる事は「銅線を可能な限り先に配線しておく事」です。他の部品を半田付けしつつ銅線を這わそうとするととてつもなく苦労すると思います。ただし、配線しても半田付けする所とまだしてはいけない所をちゃんと吟味しないと部品を取り付けようとしたら半田で穴が埋まってたって事になりかねないです。ということで神経をすり減らしつつ銅線を配線です(写真取り忘れました…)。この時にリードベンダーを使うと作業が少し楽になります。

4a6bndj5.jpg

銅線の配線が終わったら、片方のch分を作成。そして指定箇所の電圧チェックです。

IMG_20150704_094256.jpg

残りのch分を作成して各所の電圧チェックをしてアンプ部は完成………の予定でしたが、そうは問屋が卸してくれませんでした。何とGND基準で0.68Ωの抵抗のトランジスタ側の電圧が本来は1V未満のところ1.2V位ありました。そして、基準としていた仮想GNDの電圧も電源のマイナス側基準で+11V位になってました。ココは電源部のみを作成した時に最終的に+7.4Vになっていた所です。まるで電源部ごと振り出しに戻った感じになってしまいました。この事実を知った時、速攻電源を切りました。

この状態になったら先ず疑うべきは半田不良です。半田付けしていない所、半田が付いてそうで付いていない所、半田ブリッジしてしまっている所などが無いかをルーペで入念に確認しました。また、見えないところで繋がっていたり逆に繋がっていなかったりしないかをテスターを使って導通確認もしました。が、何処もしっかりしてました。

そんなこんなで途方にくれていた時思い出したことが1つ有りました。電源ONして異常電圧を検知する前に各トランジスタを指で触って温度の様子を確かめていた時、片方のchの2SA1931が2SC4881に比べて熱かったのです。というか今から思い返せば2SC4881が冷たかった気がします。

この事を思い出し、もう全てがパーになることを覚悟して電源を入れてみることにしました。ただし、異常だった方のchの終段の2SA1931/2SC4881を取り外した状態でです。これらを取り外せば大電流がドッカンと流れる所はそう無い事を見越しての挑戦です。電源ONして先ずは仮想GNDの電圧を測ってみるとマイナス側基準で+7.4Vになってるではありませんか! この隙にと各所の電圧を測定した所、(今は取り外している)2SC4881のベース電圧となる部分が仮想GND基準で+5Vもありました。ここは本来1V未満になるはずです。これが分かった時点で電源OFF。しばし熟考です。

5Vも電圧があるというのが事実なので、そこから遡ると2段目のトランジスタ(2SA1680)が暴走している? そうでないとしたら……初段の差動バランスが著しく狂ってる? と、ココで妙な違和感が。初段のバランスが狂っているとしてその原因は…とたどると、出力段からのフィードバックがかかる方のFETのゲート電圧が固定されていない可能性が出てきました。今更重要な見落としに気がつきました。Bass Boostを解除する為の配線をしていませんでした。ぺるけさんが記載されているところでいう "BB" のポイントです。

15v-p4-pattern2_bb.jpg

このポイントはあまり深く考えずにケースに入れる直前に配線しようと決めてしまってました。ですが、この部分を配線…少なくともこの部分に繋がる銅線を半田付けしておかないとFETの入力電位が固定されず宙ぶらりんの状態になります。そうなるとどんな挙動をしてもおかしくはないです。早速この部分を半田付けして、まだ終段トランジスタは外した状態で電源ONしてみました。すると、+5Vあった所の電圧も1.5V位になってます(正確な値は記録していませんでした…)。そこで電源をOFFにして終段のトランジスタを半田付けし、再び電源ONしてみたところ2SC4881のベース電圧は正常値内に、仮想GNDもマイナス側基準で+7.4Vになっていました。簡単ながら可能な限りチェックできる所の電圧を計測しましたが、正常値と言える範囲に収まっていました。

RIMG0617.jpg

原因となっていた…取り付けを後回しにしていた配線は緑の線です。

ここまできたら、計測用にと取り付けていたダミーロード代わりの8Ωの抵抗を外してスピーカを繋ぎ電源ON……最初に少しスピーカがポコッと鳴りましたがそれ以外は問題なさそうなので、入力にポータブルCDから音楽信号をいれてみるとスピーカから曲が流れてきました。音が出ると少し安心してしまいます。が、しっかりと計測していない状態では見落としている異常があるかもしれないので早々に電源OFF。後は各電圧を詳細に測り異常が無いことを確かめ、ケースに入れてから楽しむことにします。

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